すごく好きってほどではなかったけれどわりと好きだった本。
無性に読みたくなって、子供のころ以来の再読。
このシリーズのせいでオウムやサルに夢を抱いてしまう。
動物はそのままの姿や動きが美しいんだから無理に芸をさせるなって話が印象に残っているんだけれど、あれはどの本だったんだろう。
この巻はドリトル先生が流行り病に苦しむアフリカのサルに請われて診療のための旅に出る話。
とっても大英帝国。
先生けっこうダメな人だ。
一応の悪役を担うアフリカ人は、これ中身は白人だよなと思う。
その辺はちょっと気になるけれども、あんまりアフリカ人っぽくないからアフリカ人を貶めるというよりは寓意を探りたくなる。
作者の生まれた時代を考慮してやっておくれと書かれた後書きで帳消しにできる。
ドリトル先生って「DoLittele」だったのか!
石井桃子さんのあとがきにある通り、もう「ドリトル先生」しか考えられない。
石井桃子がご近所さんの井伏鱒二に訳させたという文章は古めかしさもまた素敵。
ロフティングの手による、うまいんだか下手なんだか微妙な絵も魅力。
すっとぼけた顔のドリトル先生はやっぱりこの絵でこそだ。
後書きがずいぶん長いと思ったら、シリーズ他作品のあらすじが紹介されていた。実際に読みたいのでここは飛ばす。
イギリス(ヨーロッパ?欧米?)ではワニの涙はそら涙らしい。
エジプトの子を食べながら涙を流したというお話から。
「年をとったワニの話」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4834005038は、このイメージがあるからこそなのかな?
- 感想投稿日 : 2012年11月18日
- 読了日 : 2012年11月17日
- 本棚登録日 : 2012年11月18日
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