『カンパネルラ』と『銀木犀』の二作収録。
カンパネルラは銀木犀の原型なのかな?
少年と水と木と。
タイトルで『銀河鉄道の夜』関係かと思いきやそうでもなかった。
だけどこのタイトルで水辺とボートだから不吉な予感をぬぐえない。
暗示して想像させる種類の作品だから、意味を考えたくなる。
川を下る風景に『鏡の国のアリス』や『雪の女王』を連想する。
隠れ家には『秘密の花園』を。
でももっと後ろ暗い、雰囲気を読むおはなし。
『銀木犀』は昔よんだ。
銀木犀だとわかっているけれど、これのせいで花が開く直前の辛夷を夜に見るたび卵っぽいと思う。
ルビをたくさん使う装飾的な文体がちょっと苦手。
昔はそんなに気にならなかったんだけどな。
「小魚(いさな)」という言葉が何度か出てくる。
私は「勇魚(いさな:くじら)」が先に浮かぶので変な感じになってしまった。
でてくるものも綺麗だけどピンとこない。
この辺が宮沢賢治っぽい。
岡本かの子も好きそうだと改めて思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
フィクション/日本
- 感想投稿日 : 2014年5月25日
- 読了日 : 2014年5月25日
- 本棚登録日 : 2014年5月25日
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