「家族」というのは本当に特別な関係だと思う。
生まれた時から当たり前のようにそこにいた家族。
他人と作った家族。
自分が育てた子供が作った家族。
誰よりも近いようで、誰よりも難しい関係。
ただほっこりするエピソードばかりではなく、かなりリアルな家族間の心理描写がされていて、自分の実体験を思い返し共感する点が多かった。
個人的に好きだったのは「タイムカプセルの八年」。
不器用な父親なりの愛情表現には胸が熱くなった。
「私のディアマンテ」の
「この人も、私と同じでわがままだ。兄夫婦については血のつながりは絶対でないと言いながらも、自分の娘にはその理屈は適用できないと思っている。」
という台詞は胸に刺さるものがある。
親子というのはやはり特別で、それは理論や言葉では表しようのないものなのだ。
どれだけ憎くても、どれだけムカついても、心のどこかで憎みきれず許せてしまう。
そこには理由はない。それが家族なのだと思った。
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- 感想投稿日 : 2021年2月17日
- 読了日 : 2021年2月17日
- 本棚登録日 : 2021年2月6日
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