今日のハチミツ、あしたの私

著者 :
  • 角川春樹事務所 (2017年3月1日発売)
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本棚登録 : 1205
感想 : 164
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『大人は泣かないと思っていた』で寺地さんの作品を初めて読み、他作も読みたいと思いつつ、すっかりそのことを忘れていたが、先日図書館で寺地さんのコーナーに行き当たり、数冊借りてきた。

本作は、婚約相手である安西の父親に結婚を反対された主人公の碧が、紆余曲折を経て、安西の地元で養蜂を営んでいる黒江に養蜂の弟子入りをし、そこで新たに出逢う人々と交流を深めていくお話。

主人公の碧について、胃痛で悩む反面、職場で上司の青木に割とストレートに自分の意見をぶつけている描写もあり、序盤は彼女のキャラクターのイメージが定まらなかった。
また、安西も優柔不断だし、彼の父親も、その家族も、かなり利己的で失礼な人たちで、こんな家族ならこちらから婚約願い下げだわ…と思ってしまった。

後半もう一山あるかな…と期待を込めて読み進めたが、養蜂場が荒らされる事件くらいで、強く心に響くものはないまま読了。
穏やかな作品で、文量もそこまでないので、さらっと読むことはできる。

余談だが、女性の登場人物が増えていくたびに、「この人が学生だった碧に蜂蜜をくれた女性か?」と何度も罠にかかったのは私だけだろうか?笑

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(ヒューマン)
感想投稿日 : 2023年11月29日
読了日 : 2023年11月29日
本棚登録日 : 2023年11月28日

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