悟浄出立 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2016年12月23日発売)
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本棚登録 : 973
感想 : 126
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「西遊記」「三国志」「史記」などの中国の歴史的古典作品を万城目さんが脇役に焦点を当てて膨らませた短編集。

三国志と史記は横山光輝さんの漫画を読んだことがあり、なんとなく覚えていたので、こんなキャラだったっけ?と思ったりしたけど、「あ、万城目さんの創作だった」と思い出すくらいうっかり信じそうになる。
横山光輝さんのが「正しい」という訳でもないけど、すごく引き込まれて読んでしまいます。

西遊記を読んでみたいな、と思いました。

司馬遷の話と虞美人の話が本当に辛かった。
虞は何も知らない方が良かったんじゃと思うけど、何も知らないままでは立ち去ることも出来なかっただろうとも思うし、難しい話ですね。
結局死んでしまう訳で、中国でも死を美談とする傾向があるんだなぁ、と思いました。
司馬遷は死刑を免れたけど、去勢されてもまだ生きる意義を持っていたのかと思いきや、放免されたら何も書く気がないって、なんで宮刑を受け入れたんだろう?とちょっと腑に落ちなかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 万城目学
感想投稿日 : 2018年10月25日
読了日 : 2018年10月23日
本棚登録日 : 2018年10月23日

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