聖の青春 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2002年5月7日発売)
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本棚登録 : 2249
感想 : 335
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(さとしのせいしゅん)と読みます。将棋の小説です。
けっこう昔の小説ですが、とても良かったです。名作です。
みなさん羽生善治名人はご存知と思います。
この小説の主人公村山聖は、その羽生善治をすら凌駕するのでは、と恐れられた
天才棋士です。
ですが、そのそばには常に重病の影がありました。
死と常に隣り合わせで闘う村山は、いつしか「生きること=将棋を指すこと」となり、文字通り必死で名人を目指します。
この本を読んで考えさせられるのは、命を賭してまでやりたいこと、成し遂げたいことがある人はある意味とても幸せなのかもしれないということです。
村山は重病で苦しみながら闘い続けるわけですが、
そのそばには常に「名人」という希望もありました。
この村山の生きざまは、まさに真摯に生きるということだと思いました。
また、余談ですが
要所要所で棋譜が紹介されています。
これもまた、村山の天才的な強さ、また羽生名人の強さが現れていて
とても面白いです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2015年6月27日
読了日 : 2015年6月27日
本棚登録日 : 2015年6月27日

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