時は明治。大地主の総領娘として生まれた柚喜は、田舎では唯一女子師範学校に通う秀才でもあった。
“おんな紋”とは母親から娘に伝わる、その血筋に生まれた女だけの紋のこと。それは誇らしいものである一方、時に重い足かせとなり、女たちの意思を無視して人生を決定してしまう。 柚喜の最後の決断は、作品のテーマであり明治という時代の証でもあるのだが、やっぱりなぜだ~!と訴えたくなる。作品全体の趣深さは逸品。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
玉岡かおる
- 感想投稿日 : 2012年9月27日
- 読了日 : 2003年4月17日
- 本棚登録日 : 2012年3月23日
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