存在という名のダンス 上

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年1月30日発売)
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本棚登録 : 148
感想 : 20
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ひとりの少年が、北海道・岩見沢にある施設「梟の森」を脱走して函館に向かう。事故に遭って重態だという父親に会うために、宗太は一羽のセキセインコ「ルビー」を供に、所持金2000円の旅に出る。
少年の抜け出してきた施設はひどく閉鎖的で、親が危篤であっても児童に知らせないような奇妙なルールに則って運営されている。
少年の逃避行に、「梟の森」の創設者の物語が挟まれる。世界大戦時に悲惨な体験をし、教育に光明を見出した男の物語だ。
絶望をせき止めるために作られた教育施設が、どのような曲折を経て、宗太を縛り付ける邪悪な組織になってしまったのか。
次第、次第に謎が明かされていく。
抽象的な悪魔が現れたり、なんとなくファンタジックな要素も強く、今までの大崎作品とはずいぶん印象が異なる。
今までの作品が好きだった人は、ちょっと面食らいそうだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 不思議なきもちになる
感想投稿日 : 2010年2月26日
読了日 : 2010年2月26日
本棚登録日 : 2010年2月26日

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