2年間つきあった恋人と別れた翌日に、高校時代の恋人と親友の結婚式招待状が届いた。
結婚を意識する微妙な年頃にさしかかり、別れと招待状のダブルパンチでうろたえる梨香は、高校時代の思い出までも黒く塗りつぶしてしまう。
自分は何が哀しく、何にこだわっているのか。
最初は、「朝が来なければいい」というありがちな感情の吐露やぶつぎりの文章に、いまいち入り込めなかったけれど、終盤の、高校時代の恋人との思い出を振り返るあたりはしみじみ共感できた。
嫌なことがあると、ともすれば楽しかった思い出までなかったことや消してしまいたいことになってしまうけれど、ひとつの躓きがあったからといって、過去は決してすべて汚れてしまうわけではないのだ、と、当たり前のことを思い出した。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
せつなくなる
- 感想投稿日 : 2009年8月24日
- 読了日 : 2009年8月24日
- 本棚登録日 : 2009年8月24日
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