飯島奈美はこの人の本が出ると必ず手に取ってしまう、というフード関連の著作者のひとり。
彼女は、『かもめ食堂』や『めがね』など、料理のおいしそうな映画のフードを手がけるほか、撮影のための料理を作ることを生業にしている。
料理家というわけではないので、変わったレシピが載っているわけではないのだけれど、ページを繰れば、ひどくまっとうな、「おいしいごはん」に出会える。
レシピを読んで試す、というよりは、「朝ごはんを大切にする」感覚を味わうための一冊。レシピブックというよりはフードエッセイに近いかんじ。
実際、今朝のごはんは、彼女のエスプリに触発されて、いつものように簡単にパンのみではすませず、ごはんに梅納豆、ハムエッグと前夜の煮物、味噌汁にしてみた。なんかいいなぁ、としみじみする。
巻末に写真と一緒に紹介されている、フィンランドやロシア、奄美大島など旅先での朝ごはんも眺めるだけで楽しい。
食べることが好きで、大切にする。そんな気持ちがいっぱいに詰まっている一冊だ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
おいしそう
- 感想投稿日 : 2009年5月10日
- 読了日 : 2009年5月10日
- 本棚登録日 : 2009年5月10日
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