冒頭で、「アマチュアが書いた脚本を読んでいると、同じ人が書いたの?と思うほどソックリな作品と出会うことがある」として、3つのパターンを挙げておられたのを本屋で立ち読みし、そういう「類型パターン」の話が大好きなので、続きが読みたくて手にとりました。
この方の言う「窓辺系」が日本映画にはすごく多い気がするのですが(「かもめ食堂」みたいなやつ。私はハッキリ言って嫌いです)、そういう類のものが日本映画に多い理由が、なんとなくですが分かったような気がします。
あと、別のパターンで、「陸幕」という言葉をやたら使う軍事オタクな方が書いたもの(著者は「陸幕系」と呼んでいましたが)も、個人的には非常に興味深いです。いるかもとは思うけど、そんなに多いのか、という感じです。
前半の、実際に著者が出会った生徒の例を挙げて展開する部分は初心者向け心理学教室の授業みたいでやや退屈でしたが、後半はおもしろかったです。
「スクリプトドクター」というタイトルには、読む前は懐疑的でしたが、確かにドクターと名乗っていいと思いました。著者の、あくまでも黒子に徹するスタンス、製作の方々が論理的客観的になれるように手伝いながら、心理学的なアプローチで配慮する手法には非常に共感しました。
続編も読んでみたいです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年11月7日
- 読了日 : 2016年11月6日
- 本棚登録日 : 2016年11月7日
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