六番目の小夜子 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2001年1月30日発売)
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本棚登録 : 17027
感想 : 1711
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名取佐和子さんの『金曜日の本屋さん』で紹介されていて、一度読んでいた本ですが、全く覚えていなかったので、読みたくなり再読しました。

恩田陸さんのデビュー作で、ファンタジーノベル大賞候補作。
作者あとがきによると「こんなの二度と書けないと思うし、それでいて既に私らしいところは全部入っているなあと思う」そうです。

ジャンルでいったら、学園ホラーとでも言ったらいいのでしょうか。
学校のとある隠れた『行事』で3年に1回、その年の『サヨコ』が代々、決められ、指名された者は、自分が『サヨコ』であることを悟られることなく、年に一つのすべきことをやりとげることができれば、それがその年の『吉きしるし』でありその年の『サヨコ』は勝ったことになるそうです。

花宮雅子、唐沢由紀夫、関根秋らが三年生になった、その年は『六番目の小夜子』の年でした。
その年の『サヨコ』は既に決まっていましたが、神戸の名門高校からとびきりの美少女である津村沙世子が転校してきてから事件が始ります。

雅子と沙世子はすぐに親しくなり、由紀夫と秋で四人のグループになります。
秋は『サヨコ』の謎をつきとめようとして、沙世子にも疑いを持ちます。
そして、以前の『サヨコ』の一人で交通事故で亡くなった『サヨコ』の名前が津村沙世子であったことを知り、愕然とします。

怖かったです。
津村沙世子とは一体誰なのかと思いました。
一体、どんな謎が隠されているのか。
なぜ、沙世子には超能力があるのか。
悪人なのか、善人なのか。
事件の黒幕は誰なのか。
そもそも事件とは何なのか。

最後まで読むとおおよその謎は解けますが、整った、整合性のあるミステリーではなく、ホラー小説といったほうがいいかと思いました。
怖かったけど、面白かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2020年7月5日
読了日 : 2020年7月5日
本棚登録日 : 2020年7月2日

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コメント 2件

しずくさんのコメント
2020/07/07

この本は大好きで、当時高校生だった息子に勧め、2人で語り合った思い出深い本です。続けざまに3度も読んだのですが、今再読しても同じような感想を果たして抱けるかなぁ~

まことさんのコメント
2020/07/07

しずくさん♪こんばんは。

コメントありがとうございます(*^^*)
息子さんとの思い出の本なのですね!
三度も読まれたとは!
私も、二度めでしたが、年数がたちすぎていたせいか、最初に読んだときのことはまるきり忘れて読みました(^^;
記念に、再読されてレビューを書かれてみてはいかがですか。

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