混乱を極めた1900年代前半のドイツで翻弄された6人の登場人物たちのそれぞれの小説と「作者略歴」という現実の描写で進んでいく物語。
最初は本当に霧を見ているように曖昧で何もわからない状態だったけど視点が変わるたびに世界が開けてベルリンに引き込まれた。
結局アルトゥールがいかに魅力的であるかという描写に尽きるんだけど、この複雑な物語のなかでアルトゥールへの潔い想いが輝いていた。
あと、この時代のヨーロッパって最悪だけど好き。
本当の最悪はこの物語が終わってから始まるんだけど。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2011年11月22日
- 読了日 : 2011年11月22日
- 本棚登録日 : 2011年11月22日
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