ぼくには数字が風景に見える

  • 講談社 (2007年6月13日発売)
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本棚登録 : 1481
感想 : 225
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作者のダニエル・タメットさんの前向きで、純粋な生き方が、気持ち良い。
とても面白かった。
初めての失恋の件。
映画『レインマン』のモデルとなったキム・ピークさんに会った時の件。
この二つのエピソードは、読んでいて涙があふれた。
数字に、色や質感がともなって見える、感じられる。
今まで考えたこともなかった。
素人考えなのだが。
アスペルガー症候群、自閉症。
そういう方々は「発達障害」とされている。
でも、彼らには彼らの感じ方、見え方があって。
「障害」っていうのは、ちょっと違うのかもしれないなどとも感じた。
その他の多数派の人間と、少し違っているだけで。
見えている世界、常識とされているものが、異なっているだけなのかもしれないな、と。
そんな風に思えるほど、タメットさんの言葉は、率直で、飾りがなく、美しい物語のように感じられた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2012年3月2日
読了日 : 2012年3月1日
本棚登録日 : 2012年3月1日

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