「罪」をテーマにした短編3編が収録された作品集。
特に「冬霞」という作品が素晴らしく、雑誌で発表された際には涙してしまったほど。
しかし、この短編をまとめたタイトルとして「朝がまたくるから」。思わず膝を打っちゃったよ。
ネグレクトされた子供の逃避行、現実。
最後の両親の裁判のシーンも心打たれました。
ネグレクトされる側の気持ちがこんなに繊細に描かれた作品はないのではないでしょうか。
非情な現実の中でも羅川真里茂の物語は、どこか温かい気持ちに必ずなれます。
また、「半夏生」も素晴らしい。こちらもラストでは泣いてしまいましたが・・・
こちらはセリフ回し的なところよりも(もちろんそれも素晴らしいのだけど)絵が本当に美しい。絵で魅せるマンガだった。
実際に、羅川真里茂はこんな絵もかけるのだと驚きました。
しかし、全体的に少女漫画という枠で捉えるには難しすぎる。
もっと沢山の人に読んでもらいたい作品集であることはまちがいないです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
漫画
- 感想投稿日 : 2010年9月22日
- 読了日 : 2010年9月22日
- 本棚登録日 : 2010年4月22日
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