サイコパス (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋 (2016年11月18日発売)
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「あの人絶対サイコバスだよ」とか、サイコパスっていう言葉がよく出てくるし、自分でも使ったことがあるけれど、正確な定義とか全く知らなかった。
もともと犯罪者の分析をするために使われ始めた言葉だったそうだ。

サイコパスは扁桃体の機能が低く、恐怖に対する学習効果が低い。だから、人のネガティブ反応に対する共感性が低いから、残虐な行為が行えるのだそう。
その一方で、生存競争に勝ち抜いてきていることを考えると、人類の繁栄に必要だったとも考えられており、新大陸を探しに行くなど、死ぬ危険性の高いことに対して勇猛果敢に挑戦できる人たちは実はサイコパスだったのではないか。
そう思うと、いわゆるファーストペンギンになるような人はサイコパス気質があるのかもしれない。

また、面白かったのが、恐怖などのネガティブ感情を感じないから、罰では行動変容には至らず、インセンティブを上手に与える方だ大事なのだと考えがとても腑に落ちた。

人口の数%、多ければ4%近くいるとされているサイコパス。
会社内にも絶対にいるはずなので、そのことを知っておくだけでも対応が変わるような気がした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教養
感想投稿日 : 2022年6月3日
読了日 : 2022年6月2日
本棚登録日 : 2022年6月2日

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