オキシペタルムの庭

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2012年10月5日発売)
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本棚登録 : 302
感想 : 60
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もうすぐ33歳になる莢子は恋人との間に結婚の気配を感じているものの、30歳を目前に当時の恋人に振られた経験から引き気味になっている。

何の問題もない恋人が新興宗教に入信していると知ったことから、
彼との将来について悩む。

まったく内容のない話でびっくりした。
莢子は派遣で試験予備校の事務をやっているが、同僚の望と志乃との会話も内容が薄い。
なんだかだらだら紙面を浪費するような悩みを連ねていて、
何かに似ていると思ったら意味なく長い、文章が下手なブログを読んでいる感覚と同じだった。

マリッジブルーを描きたいのか、人の多面性を書きたいのか、結婚へのハードル(この場合は宗教)を乗越える難しさを描きたいのか、なんとも中途半端で、うだうだ悩む主人公に終始し共感も出来ない。

恋愛話に絡んで家族や仕事やその他何らかのエピソードがあればまだよいのにそれもなし。
同僚二人も面白い背景を持っているのにそれを掘り下げることもせず。
間延びしてどうでもいいことをぐだぐだ悩んでいる女の思考を垂れ流しただけの一冊でした。
30歳を超えての結婚への焦りというのもさほどでもなく。
なんかぺらっぺら。
そう短い話でもないのに、読み終わっても何にも残るものがない。
こんなにスカスカの本も珍しい。
最後になんかまとめっぽいことを書いているけど、だからなに状態。
文章は読みやすくて上手いからさらさら読める分、あまりの中身の薄さに驚いた。

もう時間の無駄以下の、なんでこんな本を出したのか企画書を見せて欲しい。
よほど私の読解力・共感力がないのか検討したい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 恋愛
感想投稿日 : 2012年10月27日
読了日 : 2012年10月27日
本棚登録日 : 2012年10月25日

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