映画「イルマーレ」(ハリウッド版)で小道具として使われていた本。
近代イギリスの上流階級の女性が、一度は別れざるを得なかった昔の恋人に突然再会し、そこから始まる物語。
この時代背景や身分制度を踏まえた思考や心情描写が丁寧に書かれている。
物語の展開がゆっくりであり、描写の主眼が主人公の女性の煩悶に充てられているため、そこに感情移入ができると、クライマックスのカタルシスが心地よいと思う。
「イルマーレ」の主人公同士の手紙のやりとりと心情に魅力を感じた人は好みだろう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2009年1月13日
- 読了日 : 2009年1月13日
- 本棚登録日 : 2009年1月13日
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