この本は「内向性の魅力と付き合い方」について伝えている。
本書は1950-1960年代に起きた公民権運動において、マーティンルーサーキング牧師とともに立ち上がった静かな女性、ローザ・パークスの物語から始まる。皆の前に立ち、演説をし、全体を率いる所謂リーダーとは異なり、静かに抗議する彼女。だからこそ、多くの人が付いてきた。彼女の持つ魅力とは?
その名は、内向性(or内向型)。
「アメリカ人の1/3から2/3は内向型人間である」
本書は、おそらくほとんどの人が驚きを隠せないこの事実に続いていく。多くの人がアメリカと言えば、社交的でオープンな人たちが多くいる国というイメージを持っているのではないか。
では、その内向型とはなにか?
1921年、カール・ユングによると、内向型の特徴とは
・自己の内部の思考や感情に惹かれる
・周囲で起きる出来事の意味を考える
・一人になることでエネルギーを回復する
という特徴があるという。対照的に、外向型は、以下の特徴を有するという。
・外部の人々や活動に心惹かれる
・出来事に自分から飛び込んでいく
・十分に社旗で活動して回復する
このように、外向型・内向型に関する研究やその変遷などが紹介される中、著者は1つの疑問を、読者に投げかけている。
「内向型でいることは悪いことなのか?」
現在、多くの国の教育や会社環境で、「外向型になるための教育や習慣」が実施されている。テーブルをくっつけ、グループディスカッションさせる。周りの人の顔が一望できるオープンオフィス。
ただ、それは本当にすべての人にとっていい環境なのだろうか?
多くの内向型の人がこれを読んで、「そうか、別に今の状況は悪いことではないのか」
と、思える一冊。人前で話したりプレゼンしたりするのが苦手なあなたでも、素晴らしいリーダーになれることを示している本。おすすめです。
- 感想投稿日 : 2014年11月21日
- 本棚登録日 : 2014年11月21日
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