知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社 (2002年5月20日発売)
3.80
  • (263)
  • (387)
  • (351)
  • (38)
  • (15)
本棚登録 : 5003
感想 : 330
3

目を通しておきたかった一冊。
「複眼思考」って漢字で見るとイメージが湧きやすいけど、自分の見方や考え方の枠組みを柔軟に変えていくことは、実は結構難しいことなんじゃないかと思う、今日この頃です。

以下、印象に残った部分の引用。
特に、何を問うかという所のレベル設定(具体⇄抽象)と、キーワード、概念を安易に用いることへの注意は、よくやってしまう。気をつけたい。

「はやりことばの多用も要注意です。流行のいい回しというのは、何となくそのことばの響きだけで、わかったつもりになってしまうものだからです。たとえば、「グローバル化」とか「IT革命」「構造改革」「生きる力」といった決まり文句などです」

「問題点を探し出すことで止まってしまっては、「批判的読書」は思考力を鍛える半分までの仕事しかできません。考える力をつけるためには、もう一歩進んで、「代案を出す」ところまで行く必要があるのです」

「要するに、疑問と問いとの決定的な違いは、疑問が感じるだけで終わる場合が多いのに対して、問いの場合には、自分でその答えを探し出そうという行動につながっていくという点にあります」

「そこで問題となるのが、問いを立てるときの、抽象度や一般性、あるいは具体性、個別性のレベルということです。どの程度一般的なことがらとして問いを立てるのか。どのくらい具体的な問題の中で、「なぜ」を問うのか。抽象性や具体性のレベルということを意識しておくと、今度はそれが問いを展開するうえでの重要な手がかりとなります」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2021年
感想投稿日 : 2021年12月30日
読了日 : 2021年12月30日
本棚登録日 : 2021年12月30日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする