日本語の年輪 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1966年5月12日発売)
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本棚登録 : 310
感想 : 25
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ようやく読み切った。
ずっと手許に置いていながら、なかなか読み進められなかった。

古文の授業で、どんな単語帳を使っていたか。
自分の学生時代のものは覚えていないのだけど、今は『古文単語の整理法』を愛用している。
巷では565やマドンナが有名か。

言葉と意味というのは、本当のところでは分かりにくいように思う。
意味調べが、ただの調べになってしまうのは、きっとそこにある。
言葉には繋がりがあって、背景があって、イメージがある。
それは言語化するのに難しいこともあり、比喩を用いた方が分かりやすいこともあるだろう。

初めの方に「きよし」と「さやけし」、「かすか」と「ほのか」という言葉を取り上げている。
同じカテゴリの中で、どう違いを感じるか。

そういう、言葉の持つ広がり、背景をていねいに取り上げてくれている一冊だった。
まさに『日本語の年輪』であり、そこから、言葉を生み出した先人の目が見えるようにも感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2016年
感想投稿日 : 2016年12月27日
読了日 : 2016年12月27日
本棚登録日 : 2016年12月27日

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