よく若い女の子は女の子同士で平気で抱きしめ合ったり、手を繋いで人前を歩けたりする、不思議なことだなーと思う。
えりは、天鵞絨と名付けた女の子に対して、自ら触れることが出来ない。それほどの強い憧れを抱いている。
その憧れを払拭させるはずの存在はあっけなく退場し、彼女の狂気に身をもって制そうとする者は誰もいなくなった。
ただひたすら天鵞絨との繋がりを持ちたいが為に、彼女は彼女を捨てて生きてゆく……。
するすると読めるが、なかなか強烈な苦味を持った作品。
若気の至り、とは口が裂けても言えない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
2011年
- 感想投稿日 : 2011年11月27日
- 読了日 : 2011年11月27日
- 本棚登録日 : 2011年11月27日
みんなの感想をみる