これも「図書館司書オススメの本」にあった。
本を扱うプロ中のプロが、読書の秋に読んでもらいたい思いは確実に伝わった。
読書好きで知られ、芥川賞作家にもなった芸人でもある彼は、「なぜ本を読むのか?」と聞かれることが多いという。
まずは「面白いから」と答える。
その上で本が好きな人にも、本を読まない人にも、誠実に答えていったのがこの本だ。
本を読むことは対話に似ている。
時には、話を聞いてもらっている感覚になることもある。
そして、話をただただ聞くこともある。
話をするだけですっきりすることがある。
体験を聞くだけで、暗闇に明かりが灯るようなことがある。
人は人と関わることで、良くも悪くも変わっていく。
家族。仕事。ご近所さん。
一冊の本を手にすれば、その自分をベースに古今東西の人たちと交わっていくことができる。
感覚を共有していくことができる。
とてもわかりやすく、読みやすく書かれている。
そして考え抜かれて書かれた文章なので、良い意味で読むのに時間がかかる。
秋の夜長をもっともっと長くして、良い本をたくさん読みたくなる渾身の一書。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年10月25日
- 読了日 : 2020年10月24日
- 本棚登録日 : 2020年10月25日
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