首相が記者会見で明らかに右側に傾いてきている。体調の何らかの変化なのか癖なのか。ついには国会審議の中で野党からも右に傾いている姿勢について、国民の間にも疑問と不安が広がっていると、説明を求められる。首相曰く、マスコミも野党の皆さんも、私が右に傾いているとさかんに騒ぎ立てるが、皆さんから見て右ということは、私にとって左に傾いているということと嘯く。各紙はこれに猛反発。客観的に見て右に傾くのを左に傾くというのはあまりに無責任と噛みつく。側近たちは極力意識して正面をむくよう進言することになる。
相変わらずの直球どストレート。そんな中、希死念慮をも窺わせる弱気もちらほら見せる。なかなか可愛い。得意の掌編をあえて卒業というのも意味深。何だか特別な一冊になりそう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年7月16日
- 読了日 : 2016年7月16日
- 本棚登録日 : 2016年7月16日
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