中学に入学したばかりの1年生の少年。この少年の目線で、吹奏楽部に打ち込む中学生たちの“彼らにしか味わえない”瞬間を描いた作品。
中学一年生、という、今となっては忘れかけた時代の少年の心の動きを上手く表現した作品でした。
最初はちょっと違和感があったのですが、読むうちに少しずつ、主人公の少年の心の動きにリンクしてきましたよ。
なるほどねー、こういうときはこんなことを考えていたのか、そういえば身に覚えがあるような気がしなくもない、みたいな。
私も中学時代に吹奏楽部だったこともあって、特に最後の定期演奏会での演奏については、ちょっとあのときの感覚を思い出しました。そういう感覚を覚えているのって、いいことだなぁと思います。
ただ、彼の心に棲みついたのが何故“うさぎ”だったのか、その理由がはっきり書かれていなかったような気がする。
左官屋の方は分かりやすいんだけど、何故“うさぎ”だったんだろう。
いるはずのない公園に住むうさぎということで、周りから浮いた存在という感覚だったのかな?うーむ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(日本)
- 感想投稿日 : 2009年5月1日
- 読了日 : 2009年5月1日
- 本棚登録日 : 2009年5月1日
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