昭和18年6月、瀬戸内海の桂島泊地で謎の爆発で沈没した戦艦陸奥。なぜ事故が起きたかを丹念に検証する作品。
最先端の技術を用い、国と国の争いで抑止力として重要な存在。浮かべる海城の戦艦。しかしながらそれを動かすのは人。帝国海軍の過去の歴史から同種の事故が頻発していることを筆者は知る。
技術の極致、攻撃力の象徴の戦艦を支えたのは生身の人間。明治維新から敗戦まで、大日本帝国を支えた下級兵士たち。人々の意図を超えて暴走する機械。
吉村昭ならではのカタストロフィ物を堪能できる作品でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
戦争
- 感想投稿日 : 2024年3月5日
- 読了日 : 2024年3月5日
- 本棚登録日 : 2024年3月5日
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