「チームバチスタの栄光」で一世を風靡した作者による、田口・白鳥コンビ作品第2弾。
東城大学病院・不定愁訴外来、別名「愚痴外来」の担当医である田口。
彼は病院の忘年会の日、当直になっていた。
その忘年会では小児科病棟の看護師・浜田小夜が、
個人では異例の「桜宮大賞(要するに忘年会の出し物における優秀賞)」を獲得していた。
その後、浜田は友人の看護師と共に飲みに出かけ、そこで「伝説の歌手」のライブを目の当たりにする。
が、ライブの途中で歌手・水落冴子は大量に吐血し、病院へ運ばれる事になった。
翌日、通常勤務に戻った小夜は、担当する網膜芽腫(レティノブラストーマ)の子供たちと相対する。
その中の一人、牧村瑞人に対しては父親が病院に現れない為、手術への詳細な説明も出来ない。
そんな中、ある日その父親に会う機会を得るが。。。
何だろう。イマイチ読み辛い気がする。
前作と比較してしまうからだろうか。
田口が子供達と対面する辺りからは随分とすんなり読めたのだが。
やはり、田口のキャラが前面に出ていないと面白さが少ないのだろうか。
物語としては上巻なので、様々な謎をまずは散りばめている感じだ。
瑞人の父親の事、小夜の歌声の謎、小夜の行動、水落冴子とマネージャー・城崎の関係などなど。
恐らくは下巻に白鳥が登場し、関係者を巻き込みまくって真実に迫るのであろう。
そのやり口は楽しみである。
しかし、「酔いどれ迦陵頻迦」って呼ばれる伝説の歌姫っていうのはどうなんだろうか。
とりあえず一発変換出来ない。
“迦陵頻迦”というモノ自体、初めて知った。
そんな所に若干の違和感を感じつつ、下巻に期待。
- 感想投稿日 : 2021年3月14日
- 読了日 : 2009年3月16日
- 本棚登録日 : 2021年3月14日
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