なんて心にしみる本なのでしょう。
徒然草をこんなわかりやすく紐解いてくださり
生きる指針をさりげなく、
兼好さんの言葉を借りて、授けてくださるなんて
ありがとうの気持ちでいっぱいです。
若きにもよらず、強きにもよらず
思ひかけぬは死期なり
今日まで逃れにけるは
ありがたき不思議なり
(若いとか、強いとか、そんなことに関係なく
思いがけないのは、死のやってくる時期だ。
今日まで、死をまぬがれて生きていることは、
不思議のきわみである)
人 死を憎まば、生を愛すべし
存命の喜び、日々に楽しまざらんや
(人間は必ず死ぬ。というこの厳然たる事実を見つめ
受け入れ、覚悟し、あらためて、命というものを見直せば、
(存命の喜び)=生かされている命を愛する思いは
ひしひしと胸に迫ってくる。生きているということを
日々、楽しまなくてよいものかー。)
義理母を昨年なくし、1ヶ月もたたないうちに
義理弟が突然なくなった。
そして、元気だった実母が思いがけず
癌であることがわかり、抗がん剤治療中
どうして、こんなによくないことが続くのと
思っていましたが
兼好さんの徒然草のなかにみる死生観を
紐解いていただいたおかげで
少し、悲しみや不安も前向きに受け止めれるような
気がしてきました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
清川 妙
- 感想投稿日 : 2012年10月2日
- 読了日 : 2012年10月2日
- 本棚登録日 : 2012年10月2日
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