素晴らしかった。
地元、福井から日本の中心へ
世界へ発信し続ける産業を育てたいという
兄弟の強い思いが伝わった。
藤岡さんの優しい文章の中に
きちんと力強さもあると感じた。
福井で眼鏡が作られているということは
なんとなく知っていたのだけれど、
こんなに地元を愛する力が生んだことなんだと思うと胸が熱くなる。
地元への愛、
職人への愛、
職人の愛。
兄弟の互いを思う愛、
妻への愛、
夫への愛、
かなわぬ相手への愛。
どの愛も自分よりも相手を想うことで
成り立つ愛だった。
特に兄の嫁むめの決心と弟、幸八のむめを想う気持ち、これは
究極の恋愛と言える、と思う。
愛することは相手の幸せを願うことで
困らせたり、ややこしくしたりすることではない。
そしてその愛はとても強くて、
その愛し方は難易度が高い。
弟、幸八ぃ、めっちゃよかった。
兄ちゃんの五佐衛門もめっちゃよかった。
しぶかったよぉ。
映像化、してほしいなぁ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
藤岡陽子
- 感想投稿日 : 2016年4月10日
- 読了日 : 2016年4月2日
- 本棚登録日 : 2016年4月2日
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