ポアロもの第一短編集。ホームズパスティーシュを読んでいるような錯覚を覚えた。語り手は全編ヘイスティングスというのが嬉しい。依頼人から人払いを頼まれた時に、ポアロはヘイスティングスなら同席しても大丈夫だと請け合う。なぜなら「才能に満ちているとは申しませんが、口の堅さは私が保障いたします」(「首相誘拐事件」)という具合に、ポアロの愛情あるディスりが微笑ましい。病気による突然死とされた事件を保険会社の依頼で調べる「マースドン荘の悲劇」、ポアロがベルギー警察時代の苦い経験を語る「チョコレートの箱」が面白かった(1924)
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
アガサ クリスティ
- 感想投稿日 : 2018年11月17日
- 読了日 : 2018年11月14日
- 本棚登録日 : 2018年11月17日
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