桃 (中公文庫 く 11-5)

著者 :
  • 中央公論新社 (2005年3月1日発売)
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本棚登録 : 156
感想 : 20

『桃色』、『むらさきの』、『囁きの猫』、『尼港の桃』、『同行二人』、『いけない指』、『響きあう子ら』、『桃-お葉の匂い』の8篇を収録。喪服の下の桃色の長襦袢、テロリストに殺された祖父の部屋で暴漢に桃を投げつける少女、豆本を作る男に猫が連れてくる死、亡き父のトランクを見てそのトランクにあった虐殺された生首の写真束の思い出、足抜けし1人は梅毒を患ったお遍路をする女郎2人、兄の仲間達に輪姦される妹、母と姉達に連なる淫奔の血、女衒が目にする死んだ女達といった様に死とエロティズムに溢れた桃をモチーフにした作品集。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2012年5月19日
読了日 : 2012年5月19日
本棚登録日 : 2011年6月26日

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