人間関係に恐怖と煩わしさを感じてしまう、硝子細工のような詩人で小説家の著者の猫や思い出、旅、読書、詩人達、家族や自分の事に纏わるエッセイと、芥川賞を受賞した小説『小さな貴婦人』、『黄色い猫』、それに河野多惠子への手紙を収録した本。所々でページを操る手を止めてしまうような表現に出逢う。目の中に涼しい風が流れ込んでくるような感じがして爽快なとき、なんて、ワタシには何時以来ないだろう。2つの小説は極私小説的なのでエッセイの後に付されていても違和感がありません。猫に雲、蜻蛉なんて名前をつけるの感覚が素敵。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2011年12月14日
- 読了日 : 2011年12月14日
- 本棚登録日 : 2011年10月4日
みんなの感想をみる