僕はまったく畑違いの人間なので、論評はできないのだけど、こういう現代思想とリンクしたジャンルの本を読んでいると、もしかして歴史学って「知のトレンド」(という言葉は今僕が勝手に作ったのだけど)からしたら遅れてるのかなあ、という気になってくる。いや、もちろん「知のトレンド」に目配りしている歴史学者は居るんだろうけど、たぶん大半の人は目配りしていないような気がする(自覚なく影響されている可能性はあるが)。
でもまあ、それはそれでいいのかもしれない。と思うしかないのかもしれない。言語論的転回だろうが、自由主義史観だろうが、どんな攻撃をされても、史料からその時代に迫るという視点(史料批判も含めて)に信頼を置いてるんだから。愚直に、地道に史料読むしかないよなあ。ただ、批判を受け止めて、応えていくという作業はしないといけないのだろうけど。
話が逸れてしまったが、こうやって学問の流れだけで一冊できてしまうのはすごい。この「知のフロンティア」シリーズに『史学史』って本は、絶対出ないよなあ。出たら読みたいけど。
それにしてもamazonの感想のこの本の叩きぶりがすごい。何が批判点・論点になってるのかは読んでもよくわからんが、叩いているということだけはよくわかる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会科学
- 感想投稿日 : 2007年1月26日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2007年1月26日
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