暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎 (2002年4月11日発売)
3.82
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本棚登録 : 16657
感想 : 1991
5

久しぶりの乙一作品読了。面白かった!

何という設定か!
主人公は事故で目が見えなくなった盲目の女性。かつて父と2人で暮らしていた駅の横の家で、今は1人暮らしている。
そこに駅のホームで会社の同僚を突き落とした罪で警察に追われている少年が転がり込んで、息を殺して潜んでいる。
という導入。

なんと無駄のない物語と登場人物か。その割にものすごくうまーくつながって、最後まで飽きさせない。
登場人物の個性や心情の描き方もうまくて、流れるように読めた。

盲目の人の目線(?)から物語の半分は出来ていて、家の中での動き方、外に出る恐怖、点字ブロックの重要性、サポートするサービスがあることなどなどを知ることができた。

全体的にすっきりまとまっていて、なおかつ面白い。ページ数もそんなに多くないので気軽に読める。良書。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年3月15日
読了日 : 2022年3月15日
本棚登録日 : 2022年3月15日

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