無印良品は、仕組みが9割 仕事はシンプルにやりなさい

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  • 角川書店 (2013年7月10日発売)
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無印良品の2つのマニュアル

・MUJIGRAM:店舗向け
・業務基準書:本部、本店業務向け

無印良品をV字回復させたのは、仕組みづくりであり、無印良品の復活の原動力になったとしております。
「努力を成果に結びつける仕組み」「経験と勘を蓄積する仕組み」「ムダを徹底的に省く仕組み」の3つです。

気になったことは次のとおりです。

・この2つのマニュアルにすべての仕事のノウハウが書かれています。
・マニュアルの各項目の最初には、何のためにその作業を行うのか、「作業の意味・目的」がかいてあります。これは「どのように行動するか」だけでなく「何を実現するか」という仕事の軸をぶれさせないためです。

・どんな作業にも、「うまくいく法則」があります。それを見つけ、標準化するのです。
・「それくらい、口でいえばわかるのでは?」と思われることまで明文化する。⇒細部は往々にして、個人個人で判断してやってしまいがちです。だから、社内で統一することが難しい。マニュアルにする必要があるゆえんです。
・現場では、毎日のように問題点あ改善点が発見され、マニュアルは毎月、更新されていきます
・担当者がやめたら、また一からスキルを構築し直さなければならなかった。⇒マニュアルを整備し、徹底的に見える化を図りました。
・無印良品では、「実行95%、計画5%」 議論をしただけでやった気になっていませんか。だから、私の会社には議論は似合わない。
・はじめた当時は、店長の数だけ、店づくりのパターンがあった。それは店長のノウハウであって、スタッフには何も残されていなかった。店のやっていることがバラバラであれば、お客様に満足いただける環境や商品を提供できません。
・無印良品の業績が悪化した理由はなにか。6つの内部要因 ①慢心、おごり、②大企業病、③焦りからくる短期的な対策、④ブランドの弱体化、⑤戦略の間違い、⑥仕組みと風土をつくらないままの社長交代
・問題の本質を見極めるために、何度も店に足を運び、社内の意見を聞きました。まず問題点を見つけること。そして問題点を特定したら、その構造を探ります。それを新たな仕組みに置き換えること。そうしなければ、組織の体質を変えることができない
・いきなりの意識改革は難しい。反対者を改革の体制に組み込んで、ゆでかえるのように、改革をすすめていく。仕組みに納得して、実行するうちに人の意識は自動的に変わっていく
・顧客からのクレームも、社員からのリクエストも実際に役立ててこそ、本当の宝になります。そう考えると、どの企業にも、アイデアの宝が山ほどうまっているのではないでしょうか。
・優秀な人材は簡単には集まってくるものではない、だから、育てる仕組みをつくる
・人は1度の失敗からは学ばない。2度失敗してようやく学ぶものです
・ものごとは7割できていればよし、あとの3割は走りながら考えないと間に合わない
・だれにでもわかるようにするには、いい例と悪い例を明示すれば、何がわるいのかが一目両然とする
・リアルタイムで改善する
・クレームの一次対応 ①限定的な謝罪 ②お客様の話をよく聞く ③ポイントをメモする ④問題を把握する ⑤復唱する
・社員自身が満足する商品をそろえる
・2つの選択があった場合は、あえて難しい選択肢を選ぶ
・見える化はやるときめたら徹底的にやらなければなりません。
・提案書はA4 1枚 両面

「改革は一朝一夕ではできませんが、あせらず、くさらず、おごらずに進めていけば、いつか自分の信じる道へとつながっていくでしょう」が結論です。

目次は次の通りです。

はじめに

序章 なぜ無印良品には2000ページの”マニュアル”があるのか
1章 売上とモチベーションが「V字回復する」仕組み
2章 決まったことを、決まったとおり、キチンとやる
3章 会社を強くするための「シンプルで、簡単なこと」
4章 この仕組みで「生産性を3倍にできる」
5章 自分の仕事を「仕組み化する力」をつくろう

おわりに

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年8月12日
本棚登録日 : 2022年8月8日

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