木戸孝允: 「勤王の志士」の本音と建前 (日本史リブレット人 70)

著者 :
  • 山川出版社 (2010年7月1日発売)
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感想 : 5
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維新の三傑の一人、長州藩の桂小五郎(後の木戸孝允)の生涯を史実を基にまとめている。討幕だけでなく、東京遷都や版籍奉還、廃藩置県などの大改革を断行していく。華やかなイメージはないけれど、先を読み、着々と実務を進めていくところがかっこいい。
長州藩は、下関(馬関)に築いた砲台から関門海峡を通航するアメリカ・フランスの商船を砲撃しつつ、密航留学生をイギリスに送り込んでいたらしい。攘夷と言いつつも単なる排斥ではなく、少しでも対等な立場に持って行ってからの開国、という考えがあった点をはじめて知った。その時代の出来事もコンパクトに紹介されていて良い本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2 歴史
感想投稿日 : 2014年12月28日
読了日 : 2014年12月28日
本棚登録日 : 2014年12月28日

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