宮本輝の『ひとたびはポプラに臥す』文庫版全6巻を読み終えました。
平成7年から4年間にわたって、北日本新聞に連載された紀行文です。
著者が、鳩摩羅什(くまらじゅう:AD350-409)という訳経僧の足跡を訪ねたいという長年の思いを実現。中国の西安からパキスタンのイスラマバードまでの6700km、40日間の旅(全て車で走破)を綴っています。
結局、鳩摩羅什については殆ど何も得ることができなかったものの、このシルクロードの旅は、単なるロマンを超えたものになっています。旅人たち、そこに生きる人々が想像を絶する過酷な自然と闘って来た歴史を垣間見ることができます。
その中に、宮本はじめ、同行者(北日本新聞記者、カメラマン、宮本の秘書、そして二男)たちが繰り広げるドラマを描いた長大な紀行文になっています。
宮本特有の、読者をグイグイ引きこむ文により、いつも居眠りしている通勤帰りの電車でもどんどん読み進み、寝不足の約10日間でした。
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カテゴリ:
文芸(日本人)
- 感想投稿日 : 2004年10月24日
- 本棚登録日 : 2004年10月24日
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