10年後に食える仕事、食えない仕事

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  • 東洋経済新報社 (2012年2月3日発売)
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世界には飢えている人が沢山いることをよく考えなさい。

という昔ながらのお説教が現実味を増して蘇る本。
しかし、もはや、このお説教が促す考え方は、「食べものを粗末にするとバチが当たる」ではない。
もっと刺激的で、「グローバル化が進むと日本人の多くも食えない可能性がある」だ。

グローバル化した社会では、ハングリー精神旺盛な人たちと競争の影響は避けられない。特に、ガチで競争する職種は食えなくなるよ、とこの本は教える。ちなみに、この本では、移民受け入れがほぼ前提にあることは注意しておいたほうがいい。

とは言え、社会人がこれを読んでも、転職などの抜本的な対策を取ることは不可能な人のほうが多数だろう。それに、この本の内容も、なぜ10年後って予想するの?とか、職種を分類しただけで日本人の7割ってなぜ?とか、基本的なところにさえ疑問符がつく眉唾もの。大収斂のトレンドを起点に妄想しただけの本に見える。

ただし、この本をきっかけに、きたる不況に備えることにするのはありだと思う。例えば、
- 仕事でスキルアップを目指す
- 資格をとる勉強
- あんまりお金を使わない人生の楽しみ方を探す(おすすめ本: 「フロー体験 喜びの現象学」「世界にひとつだけの幸せ」)
- 健康を維持。病気の予防(特に歯は要注意。保険が効かなくなるかも)
- 家族や友達と仲良くする。
- 不安に対処する方法を学ぶ(認知行動療法)
- 自分の行動を修正する方法を学ぶ(動機づけ理論の本、自己管理の本をよむ)
- 自分の内発的動機をさぐる
- 自伝を読んで、人生を考える
etc.

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感想投稿日 : 2012年11月24日
本棚登録日 : 2012年11月24日

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