「これって『幼年期の終わり』みたいな話か?」という予想は的中。ファースト・コンタクト系SFのストーリーとしては珍しいものではないですが、それでも知的興奮と静かな感動をもたらしてくれる素晴らしい映画です。
この映画の美点の1つとして、映画の展開がスローなことが挙げられると思います(異例なことですが)。これは、共通の言語を持たない相手と相互理解を図ることは非常に時間のかかる営みだということなのです。時間をかけて信頼を得ようとする主人公に対し、早く結果を求めようとする官僚や軍人たちはなんとも愚かです。
そして、宇宙人の言葉を理解することによって○○がわかるようになるというSFギミック。まぁ殆ど理解不能なトンデモ設定ではですが(笑)、これはまさにセンス・オブ。ワンダー。断片的に挿入されるフラッシュバックが実は○○の姿だったというトリック(?)qには舌を巻きました。
で、そこからのフィナーレがまた感動的で、「ずっと宇宙に憧れてたけど、一番うれしかったのは君と会えたことだ」という男前なジェレミー・レナーに対し、エイミー・アダムスは過酷な未来が待っていることを知っていながら全てを受け入れる。素晴らしいなぁ。
昔読んだ原作は難解で全く歯が立たなかった記憶があるのですが、映像のおかげですんなり理解できたようです(色々端折ってると思いますが)。もう一度挑戦してみようかな。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
◆映画:SF
- 感想投稿日 : 2019年2月9日
- 読了日 : 2019年2月6日
- 本棚登録日 : 2019年2月9日
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