無頼の画家曾我蕭白 (とんぼの本)

  • 新潮社 (2009年1月1日発売)
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感想 : 7
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(2009.04.13読了)
岩佐又兵衛、伊藤若沖、曽我蕭白、長澤蘆雪などの画家が近年注目を浴び、展覧会でも目にすることが多くなりました。府中市美術館で開催中の「山水に遊ぶ 江戸絵画の風景250年」(5月10日まで)でも、伊藤若沖、曽我蕭白の作品が展示されています。
著者は、「没後200年 若冲」展(2000年)、「曾我蕭白 無頼という愉悦」展(2005年)などの企画を手がけたそうです。若冲、蕭白についての著作もあります。

この本は、蕭白の作品のカラー図版が多数入っています。図版が主になった本ですが、蕭白の生い立ち、作品解説、影響関係なども簡潔に述べられています。
手元に置いておき、随時参照したいところですが、図書館から借りた本なのでそうもいかないのが残念です。
伊勢に多くの作品が残されているため、伊勢の人と思われてきたが、京都の生まれということです。1730年生まれ。1781年1月7日死亡。享年52歳。
当時の京都には、池大雅(1723-1776)、与謝蕪村(1716-1784)、伊藤若冲(1716-1800)、円山応挙(1733-1795)など、すごい画家がひしめいています。
蕭白の奇怪な絵が今日まで残されたのは、好む人がいたからであるし、最近話題になるのも、見る人にインパクトを与える要素があるということです。
繊細に描かれたものとものすごい勢いの筆の跡のものとありますが、どちらも興味深いものがあります。

著者 狩野博幸(カノ・ヒロユキ)
1947年、福岡県生まれ
九州大学大学院博士課程中退
京都国立博物館美術室長・京都文化資料センター長
同志社大学文化情報学部教授
日本近世美術史専攻
(2009年4月13日・記)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 美術
感想投稿日 : 2009年6月19日
読了日 : 2009年4月13日
本棚登録日 : 2009年4月13日

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