アカガミ

著者 :
  • 河出書房新社 (2016年4月9日発売)
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本棚登録 : 788
感想 : 139
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とてもおもしろかった。
近未来の日本は、草食化が進み?若者は、セックスや恋愛に興味を持たなくなった。その対策に国は「アカガミ」制度を導入。「アカガミ」に志願した者は、指定された団地に赴き、カップルとなる。相性が悪ければチェンジも可能。

主人公のミツキは生きる意味を見いだせず、何度も自殺未遂をしていたところ、知り合いのログから「アカガミ」を紹介される。ミツキと一緒に生活することになったハルノは、家族の生活を救うため「アカガミ」に志願した。

生きる意味を見いだせず、恋愛にも興味がなかったミツキが、次第にハルノに魅かれていく。ハルノもミツキに魅かれていき、自然の流れで二人は結ばれる。ミツキはめでたく妊娠し、ツキとハルノの生活はこのまま穏やかに続くと思われたが……。

ミツキがハルノに魅かれていくところ、ハルノもミツキに魅かれていくところが、なんともいえずよかった。ストーリーはありえない設定なんだけど、こうなってもおかしくないと思わせる、変にリアルな設定がこのストーリーのおもしろさを増していると思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本の小説
感想投稿日 : 2016年8月31日
読了日 : 2016年8月30日
本棚登録日 : 2016年8月31日

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