動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか

著者 :
  • 木楽舎 (2009年2月17日発売)
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「動的平衡」について約250ページかけて解説してくれた。かなり面白かった。食べ物と身体の仕組み(ダイエットの科学)、ES細胞、細菌とウイルスに関しての内容が特に面白い。やはり食べ物は、良いものを、過不足なく、ちょびちょび食べよう。
生命を機械論的に操作することが何故難しいのか、なぜテレビのように部品1つだけを取り出して直すことが出来ないのか。この何故を発展させて最終的に行き着く生命の複雑さに神秘を感じた。感動した。
食べ物から摂取する分子が身体のあらゆる組織や細胞を常に作り替え、いっときの淀みとして保たれながら私たちは生きており、「エントロピー増大の法則」と折り合いをつけて私たちは別の個体へと移行する、つまり「死」となる。こうして私たちは時間の流れを受け入れ自然と共存している、とのこと。

活用メモ
環境の一部、あるいは環境そのものである私たち生命にできることはごく限られている。生命現象がその本来の仕組みを滞りなく発揮するには、十分なエネルギーと栄養を摂り、サスティナビリティを阻害するような人為的な因子やストレスをできるだけ避けることである。つまり「普通」でいることが1番であり、私たちは自らの身体を自らの動的平衡にゆだねるしかない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年1月27日
読了日 : 2021年1月27日
本棚登録日 : 2021年1月27日

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