映画は見ていないけど、数年前に話題になっていた絵本。
まとまりもよく、伏線も張られていていいなと思う。けど、絵本を巡るあれこれの問題も目にしてしまっているので、物語とは別の部分でモヤっとしてしまう。
モヤっとは一旦脇に置いて。
絵本として見ても、『絵』が綺麗。絵描きさんたちすごい。
子供向けの絵本としても、読みやすいとは思う。
ただ、主人公のプペルは常に受け身に見えてしまう。もちろん、それがなぜかは最後に『実はルビッチの父親の魂が返ってきたから』と説明があるのだけど。
主人公が目的を持って動く物語ではないし、町の人たちは結局『意地悪』なままだし、プペルとルビッチだけの物語で終わってるこじんまり感がモヤっとはする。
せっかくイラストが綺麗なのに、綺麗=星の絵みたいな……感じになっている。
ゴミ人間も正直、絵が綺麗すぎて『ゴミ』には見えない。ごみを集めた絵というのは分かるけど、『綺麗な絵』なんだよ。くさいくさいと文字では書いてあるけど、絵はそんなことはない。光が散っていてゴミなのに光沢があって美しい……と思う。
絵が綺麗すぎて、文章と合っていないのが一番の違和感かなと。
物語も私にとっては『いいところを切り張りしてみました』という感じに見えて、好きではないのだけど。
イラスト集としてなら見れた。物語の文章を削った方がいい……と身も蓋もない事を考えてしまう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本
- 感想投稿日 : 2024年3月10日
- 読了日 : 2023年10月18日
- 本棚登録日 : 2023年10月22日
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