2017/6/8読了。
この問題に限らず、政治や経済の利害対立・見解相違の問題は、正直言って僕のような庶民にとっては真相や正解は藪の中としか言えない。証拠が状況証拠しかなかったり、あるいは片方が証拠の信憑性を認めなかったりしている場合はなおさらだ。
その中でも自分の意見を持ちたい、その参考にしたいと考えるとき、僕は目に入る限りの両陣営の「言葉」「文章」の品位を見ることにしている。それぞれの当事者の証言や答弁、追及側・擁護側それぞれの論調を張る新聞の記事、それぞれの側にシンパシーを持つ人々のネット上での発言やツイートを読み、彼らのうちのどちらの言葉遣いが僕から見てまともなものか、リアルか、知的か、誠実か、意味が通じるか、話が噛み合っているか、人前でも同じ口調で話せる文体か、よりテンプレートから離れた独自の言葉か、などを指標にする。
この指標の感度を磨いておくと、日常生活のレベルでも結構役に立つもので、標的型攻撃メールやフィッシング詐欺サイト、ヤフオクの詐欺出品者、関わらないほうがいい人、言うことを話半分で聞くべき相手、仕事を発注しないほうがいい会社、等々の選別にはほぼ100パーセントの精度を発揮するので、みなさんにもぜひお勧めしたい。
その意味では、本書自体よりも、本書のアマゾンのレビュー欄のほうが参考になった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2017年6月8日
- 読了日 : 2017年6月8日
- 本棚登録日 : 2017年6月8日
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