前半は名取と的場の関わるガッツリした妖の物語、後半は今のところに引っ越してきた当初の西村や北本の話。
夏目に対して自分の利益だけを求めて関わっているように見える的場が、実はそれだけでは無い思いを持っているというのがなんとなく伺える話。語られず、伝わったような、伝わらなかったような、繊細な心の機微の表現はこの物語の真骨頂だな。
後半は自分と周りとの間にガリガリと線を引き、そこを超えられなかった不器用さ全開の頃の夏目の話。そんな夏目と些細なきっかけで関わりの出来て行く西村と北本の背景も絡めた物語。なんだかんだでこの物語の人物はみんないいやつばかりだな。それぞれにそれぞれの悩みがあり、それを通じでなんとなく夏目のことを理解していき、そして時分の悩みに答えを見出して行く。男の子の友情物語として珠玉の出来でした。
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- 感想投稿日 : 2018年11月24日
- 読了日 : 2012年3月18日
- 本棚登録日 : 2018年11月24日
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