軍師二人 (講談社文庫 し 1-17)

著者 :
  • 講談社 (1985年8月1日発売)
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本棚登録 : 448
感想 : 31
5

短編集であるが、幾つか共通点がある。
時代は、関ヶ原前後であり、登場人物は奇人、変人、超人である。
そして、常人からは奇行に映るだろう行為、例えば仕官だったり、恋慕だったりだが、を描く。(だから物語になるのかもしれないが、他の司馬作品と比較して、異常度が高いような気がする)

とはいえ、不思議と感情移入できるのは、誰もが持っている異常さを抜き出しているからだろう。凡人と奇人の違いは、行動に移すか否かの違いなのかもしれない。

また、女性視点での描写も多く、個人的には面白かった。史実だけでなく、こういう話も書ける守備範囲の広さ、司馬さんは本当にすごい。

時代背景の説明は最小限で、心理描写が豊富なので読みやすいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年3月4日
読了日 : 2014年3月4日
本棚登録日 : 2014年3月4日

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