イワン・イリッチの死 (岩波文庫 赤 619-3)

  • 岩波書店 (1973年5月16日発売)
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死に対して、何の小細工も弄せず、愚直にまっすぐ向き合った作品だと思う。いろんな形で、いろんな方向から死にアプローチすることだってできるはずが、真っ正面から対象を見据え、無駄なものを一切排除して描き切ったところが、トルストイらしい。イワンの死に対する価値観の変容が、身体の容態とリンクしている様が、本当に真に迫っている。理解しきることはないが、それでも分かる分かるとうなづいてしまうようなリアリティがある。聖人君子でもなければ、イワンと同じ心境に陥ることはあるだろう。どうでもいいけど、トルストイと言えばイワンだな…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年1月4日
読了日 : 2018年1月4日
本棚登録日 : 2018年1月4日

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