プチ哲学 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社 (2004年3月1日発売)
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本棚登録 : 3332
感想 : 418
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「哲学」なんて堅苦しいもんではなく、気軽に楽しめるパズルみたいな本。
絵が多いので取っつきやすく、内容もツンツンと脳みそを突かれる感じで面白い。

トイレットペーパーの寿命は?
寿命というと普通は時間で測るが、トイレットペーパーの寿命は長さで測る。

世の中には面白い構造が潜んでいる。
故障してレッカー車に運ばれるレッカー車とか、今日の自身の売り上げも予測できない街角の易者など。

「見えないもの」を見る。
風鈴のリボンの揺らぎ、または美しい音を聞くことで「そよ風」の存在を認識する。

意味から離れられない。
目新しいものを目の前に出されると、無意識のうちに、それに意味を付ける作業を開始する。
ちょっとした絵なのに、思惑通りに頭の中が二転三転して意味付けを変えさせられた。(レビューでは説明できない)

佐藤雅彦ワールドの入門書としては、この本が最適かも知れません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: *佐藤雅彦
感想投稿日 : 2023年1月8日
読了日 : 2023年1月8日
本棚登録日 : 2022年12月27日

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