文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫 ダ 1-1)

  • 草思社 (2012年2月2日発売)
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第9章まで読み進めて3年程そのまま放置していましたが、第11章は感染症の話題なので新型コロナとの付き合い方を考えるのに良いかと読み進めました。

これまで人類は幾度となく様々な感染症と戦ってきたが、今回の新型コロナのように突然大流行する感染症に共通する特徴が記されている。
・まず感染が非常に効率的で速いため、短期間のうちに集団全体が病原菌にさらされてしまう。
・これらの感染症は「進行が急性」である。感染者は短期間のうちに死亡してしまうか、完全に回復してしまうかのどちらかである。
・一度感染し回復した者はその病原菌に対して抗体を持つようになり、それ以降おそらく死ぬまで同じ病気にかからなくなる。
・感染したままいつまでも生きつづけることはない。
・感染者の数の減少とともに、人間の生体中でしか生きられない病原菌もそのうち死滅し、それとともに大流行も収束する。
・つぎの大流行は抗体を持たない新生児がかかりやすい年齢に達し、集団外部から新たな感染者が訪れるまで起こらない。

今新型コロナで不幸にも多数の死者が出てしまっている国は、抗体を持った人も多数いるはず。
逆に少数の死者に抑え込んだ国は、大流行に至る前に収束しているので抗体を持っていない人が多いはず。
今収束に向かっている中国、韓国、台湾は国外からの感染者に十分注意しないと第2波にさらされる。

この新型コロナウイルスが地球上から無くなることも、地球人全員が抗体を得ることもないでしょう。
ピンポイントでウイルスをやっつける薬も作れそうにありません。
進行を抑える薬、抗体を作るワクチン、抗体の有無を調べる検査キットが出そろうまで要注意ですね。

本書の本質的なレビューでなくてスミマセン。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2020年4月12日
読了日 : 2020年4月12日
本棚登録日 : 2016年7月8日

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