年下の男の子 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社 (2011年4月5日発売)
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本棚登録 : 1440
感想 : 175
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13話からなる、連続ドラマを見ているようでした。
大手企業に勤める37歳のOL晶子が、恋に仕事に奮闘する、ドタバタ系のヒューマンラブストーリーと言うイメージ。

突拍子もない出来事もなく、難しい言い回しもなく、スラスラと安心して読めます。

決して若くない、会社でもそれなりのポストを与えられ、仕事をバリバリとこなす晶子。
恋愛も結婚も諦めてない!だけど…マンション買っちゃった!どーなる私。
そんな時、現れた取引会社の独身男性。
14歳年下のジャニーズ系。人懐こくて、ちょっぴり強引。最近の若い子は、何を考えてるのやら…でも、もしかして、私のこと好き?
どーなる私。

ただ、残念ながら、37歳の女性は、恋にもっと貪欲だし、もっと自惚れてるし、もっと自信過剰であって欲しかったというか、自信過剰です。37歳をすでに経験済みの46歳が言うのだから、間違いない。笑
晶子の悲観的な部分は、女性としての喜びを知らない女のそれで、過去にキチンとそれなりの恋愛をしてきた女は、恋にもっと素直。
14歳年下!14歳年下!がくどい。
なんちゃないこと。とは、言わないけど、女も男は言い寄られれば、のぼせるもの。
「私、すごくない?14歳年下の男の子よ。」と、リアルなら友達に自慢するね。笑
さらに、慎重に慎重を重ねて、覚悟して付き合い始めたのに、それでも「最近の若い子は…」と年の差を理由にするのは、児島くんに失礼。
そりゃ、そのうち別れるんだろなとは思う。
ただ、同年代でも別れるときは別れるのに、年齢差があるから、付き合いながらに「どーせ別れる」って…やっぱり相手に失礼。
惚れた相手にそんな冷静になれるようじゃ、まだ心底惚れてないね。遊びと言われても仕方のないこと。
だけど、最後に気がついてくれたので、全部、チャラにします。
結果、ラストは泣きました。頑張れ晶子!

2016.02.23
今年の5冊目

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 五十嵐 貴久
感想投稿日 : 2016年2月23日
読了日 : 2016年2月23日
本棚登録日 : 2016年2月23日

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